【Forma Build機能紹介】「提出物」機能で承認プロセスを劇的にスムーズにしてみた
- 2026.07.22

建設プロジェクトにおいて、工事で使用する材料のカタログ、機器の仕様書、施工図、サンプルなど、設計図書の要件を正しく満たしているかを確認・合意するための「提出物(サブミッタル)」と呼ばれる書類が多く存在します。
この提出物のやり取りは複数の企業や担当者をまたぎ、メールやExcelでやりとりが行われるケースが多いため、抜け漏れ、先祖返り、確認の遅延が発生しやすく、プロジェクト進行の大きな障壁になっています。
そこで本記事では、そんな複雑な承認プロセスをデジタル上で劇的に改善できる「Autodesk Forma Build」の提出物機能について、どのように確認・合意がスムーズになるのかをご紹介します。

この記事はこういう方にオススメ
- 承認プロセス短縮、抜け漏れをゼロにしたい施工管理者・現場管理者
- プロジェクト全体の品質担保、工期遅れを未然に防ぎたい発注者
Autodesk Formaとは
Autodesk Forma(旧 ACC)はオートデスク社が提供する設計から施工、さらには運用・維持管理まで、プロジェクトの全フェーズをシームレスに連携させる、クラウドベースのプラットフォームです。

Autodesk Formaの最大の強みは「共通データ環境(CDE:Common Data Environment)」を提供することにあります。すべての関係者が単一のデータソースにアクセスできるため、情報伝達のミスを減らすことができます
Autodesk Forma Buildとは
Autodesk Formaのプラットフォーム上で、施工管理・現場管理のフェーズを強力にサポートするのが「Autodesk Forma Build」です。(以下、Forma Build)

従来の現場では、紙の図面を持ち歩き、デジカメで写真を撮り、事務所に戻ってから報告書を作成するという業務フローが一般的でした。Forma Buildでは、これらの業務をモバイル端末で完結させるために以下の機能が提供されています。
- 図面管理:常に最新バージョンの図面をスマートフォンやタブレットで確認可能。
- 指摘事項の管理:現場での気付きや不具合をその場でピン留めし、担当者へ即座に共有。
- 写真・ドキュメント共有:現場の状況をリアルタイムで関係者全員に共有。
- 情報提供依頼(RFI):設計等への質問と回答
- 提出物:承認資料の提出と管理
- ミーティング:会議議事録の作成管理
- 連絡:関係者間の公式な連絡
- スケジュール:工程表の共有と管理
- アセット:設備や資材の進捗管理
提出物機能とは
提出物の一般的な承認プロセスは、
- ①協力会社が作成・提出
- ②ゼネコンが一次確認
- ③設計事務所や発注者が審査・承認
- ④承認された決定事項を現場へ共有し、発注・施工へ進む
というように複数の組織をまたぐリレー形式で行われるため、抜け漏れ、先祖返り、確認の遅延が発生する可能性が高いです。提出物機能は、この複雑な承認のリレーをデジタル上でスムーズに回し、プロセスを劇的に改善する強力な機能です。
提出物によって変わる複数の承認ルートも、テンプレートとして自動設定できるため、抜け漏れを防ぎつつスピーディーに進行できます。さらに承認者は個人名ではなく「会社」や「役割」といった組織単位で指定できるため、確認の遅延を防ぐことができます。

提出物機能の活用例
実際に提出物機能がどのように確認・合意をスムーズにするのか、具体的にご紹介します。
例:鉄骨業者に鉄骨の詳細図面の提出を求める
【ステップ1】ゼネコン(提出管理者)による起票、依頼
ゼネコン担当者が項目を作成し、誰に、いつまでに、どのような工種の、何の提出物なのかを入力します。承認ルートが決まっているのであれば、テンプレートを指定することで自動設定できます。

※仕様セクション:提出物を工種・分類ごとに紐づける機能で、検索性を高めるインデックスの役割を果たします。
※パッケージ:同じ仕様セクションの提出物を、フェーズごとに一つのグループとしてまとめる機能です。
項目で設定した内容は後で検索する際のフィルタで活用できるので、より詳細に設定しておくことをお勧めします。
【ステップ2】協力会社による書類の提出
協力業者が指定された仕様書やカタログ、施工図などの提出を行います。手元のパソコンから直接アップロードできるのはもちろん、すでにクラウド上(Forma Data Management)に保存されているファイルから直接選択して紐付けることも可能です。

【ステップ3】ゼネコン(提出管理者)による事前レビュー
ゼネコン担当者がFormaのViewerで図面を開き、朱書きや承認スタンプを使って事前レビューを行います。
このタイミングで行うレビューは、図面の不備などの簡易的なチェックだけではなく、「空調のダクトや電気の配線を通すためのスリーブが、鉄骨の正しい位置に構造上問題ないサイズで空けられているか」など、施工の納まりや他工種との取り合い調整というような設計者にはない視点で図面のレビューを行います。

【ステップ4】設計者・発注者による最終レビューと承認
設計者もしくは発注者がFormaのViewerで図面を開き、朱書きや承認スタンプを使ってレビューを行います。
「構造計算上の応力に対して安全か」「設計意図(デザイン)を満たしているか」など設計者視点でレビューします。

ステップ3と4の承認が完了しゼネコン担当者が提出物のワークフローをクローズすると、承認メールが協力業者に自動通知されます。
まとめ
今回はForma Buildの提出物機能について、その具体的な活用例をご紹介しました。
提出物機能は、各アイテムの「現在の担当者」と「期日」が提出物一覧上で即座に把握できるので、抜け漏れ、先祖返り、確認の遅延を防ぐことができます。この機能で柔軟な承認プロセスを構築し、プロジェクト全体の品質担保を実現しましょう。
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